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はんぺんのブログだよ。

京都に住んでる理系大学生のブログ。書きたいことを気の向くままにが基本スタンスだが、最近は音楽成分が高め。

映画「この世界の片隅に」を見に行ってきた。(感想)

映画

 先月から公開され、各方面から大絶賛、SNSでも盛り上がりを見せている映画「この世界の片隅に」を見に行ってきた。

 

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 僕自身、この映画が公開される前は、クラウドファンディングで資金を募り、目標金額の二倍近くを集めたことぐらいしか、知識がなかった。ところが、映画が公開されると、ネット上では絶賛の嵐で、身近な先輩や同期なども見に行った感想をツイッターで公開し、それもまた良かったとのことだった。流行りものに弱い僕はそんな世間の流れに逆らえず、僕も見に行きたいと思い、映画館へ足を運んだ。

 正午ぐらいに映画館につくと、昼の席はほぼほぼ埋まっていて、夕方の回をみることにした。先々週見に行こうとした友達も、席がいっぱいで見れなかったといっていたが、まさか二週間たった今でも席がすぐに埋まることになっているとは思いもよらなかった。

 劇場に入ると、老若男女、様々な世代の人たちがいた。予想通りといえば、そうなのだが、僕が「君の名は」を見たときは高校生や大学生がほとんどだったので、それに比べたら、いろんな世代の人たちが期待して見に来たんだなと思った。僕は、期待を膨らませながら、映画を見た。舞台は広島の呉。僕は広島出身なので、登場人物が語る広島弁にどこか懐かしさを覚えながら、その世界の中に入り込んでいった。

 映画鑑賞後、一番に思ったことは「両親やおじいちゃん、おばあちゃんに、この映画を見せてみたい。」だ。映画はとにかくリアルだった。たしかにこの映画は実写じゃなくアニメだ。それと同時に僕はその時代を実際に生きた人間でもない。だが、リアルだなんて強く感じるのは、それはこの映画に果てしない没入間があるからだと思う。登場人物も、背景も、音も。すべてが実際に存在したものかのように感じられた。そして、その場で生きた心地がしたのだ。そんなリアルを、両親、祖父母はどう感じるのだろうか、とくに祖父母は戦争を実際に経験しているし、おじいちゃんに至っては昔、呉に住んでいたので、実際にあんなかんじだったのか、聞いてみたい気持ちになった。それが僕の率直な感想だ。そして、この映画を見た人が口をそろえて言う、「できるだけ多くの人に見てほしい」、というのはこういうことだったのか、そう感じた。

 そしてもう一つ、この映画を見る前、僕は泣ける、感動系な映画なのかなと勝手に先入観を抱いて見ていた。「泣き所はいつなんだろう?」そう片隅に思いながら見ていたが、結局分かりやすい泣き所はなかった。ただ、あるのはすずたちが懸命に生きる日常であって、よくありがちな、ここが感動するところですよー!みたいな感じでそれっぽいセリフと演出で盛り上げるシーンはなかった(僕がただそう感じただけかもしれない)。

 

 この映画は、とにかくリアルだった。よくある、「蛍の墓」のように登場人物たちが辿る悲惨な運命を中心に焦点を当て、戦争の否定を重きにおいたものとは一味違う。すずとともにあの時、あの場所の体験を一緒に共有することで、あの時代の空気を感じることができる。そして、そこからいろいろなことを学ぶことができる。あのときを生きる人たちがどう暮らし、何を思ったのか。その体験こそが、僕の感じるこの映画の一番の魅力だ。もうすぐ正月、実家に帰ったら両親とともに祖父母に話を聞いてみよう、そしてこの映画で感じたことを話してみよう、そう思った。